子供カットをするために知っておくべき3つの知識と3つの技術

子供のカットをする時など、少しでも髪の切り方の知識があったり、カット技術があればもっと気軽にカットに挑戦できると思います。ここでは、髪を切る時に役に立つ基本的な知識とカットテクニックをご紹介します。セルフカットや子供をカットする時の参考にしてください。
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知識編

知識その1:髪型の名前とその特徴を覚える。

ヘアースタイルは基本的に大きく分けるとレイヤーとグラデーションで構成されていると言っても過言ではありません。レイヤーとは何か?グラデーションとは何か?ここではヘアースタイルについて説明していきたいと思います。

★レイヤーとは、簡単に言うと段差をたくさんつけるカットスタイルです。髪を引き出した時、上が短く下が長くなり、段差の幅が広くなります。よく理美容室で「上の方(又はトップ)を、もう少し短くして、フワッとさせて下さい」というオーダーがありますが、それはまさに、「レイヤーを入れて下さい」と言っているのと同じ意味です。レイヤーを入れると髪に動きが出て軽い印象になります。

★グラデーションは、レイヤーとは逆に段差をあまりつけないカットスタイルです。髪を引き出した時に上が長く下が短いヘアスタイルで、段差の幅は少しです。(ちなみに段差がゼロの髪型をワンレングスと呼びます)ヘアースタイルに重さや丸みが欲しい人や、上が短いと跳ねたりして収まりが悪い人に向いたヘアスタイルです。マッシュルームカットはグラデーションカットの代表格といえる髪型です。

このレイヤーとグラデーションの組み合わせでヘアースタイルを作るわけです。その中でマッシュルームカットやアシンメトリー、ウルフカット等色々なデザインの髪型が存在します。
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知識その2:カット技法の種類とその効果を覚える。

ここではカット技法の種類と使い方を説明していきます。よく使うのは、ブラントカット、チョップカット、セニングカット、スライドカット。この4種類です。初心者の方や、「長さが切れて軽くなればいいやー」という方は、ブラントカットとセニングカットだけでも十分かもしれません。

★ブラントカット

これは髪を真っ直ぐ切る技術です。直線的に切ることによって、ヘアスタイルに重さを出すことができます。毛流れもキレイに出ます。毛量の少ないお子様のカットにも向いている切り方です。

★チョップカット

毛先をギザギザに切る技術です。ハサミを斜めに入れて、山と谷を作り出し、軽さや動きを表現できます。髪の多い人や前髪をあまり揃えたくない人に向いています。毛先をギザギザにしながら希望する長さにカットするのが慣れるまで少し難しいかしれません。

★セニングカット

いわゆる梳きバサミで毛量を減らす技術です。髪が多くて膨らんだ部分にすきバサミを入れるとボリュームダウンして収まりが良くなります。毛先3分の1を梳くのが基本ですが、根本から梳く時もあります。髪を梳いたら必ずコーム(櫛)で梳いた毛をとかしつけて落としましょう。この作業をしないと梳いた髪が残っているので、減っていないと思いこみ、また同じ所にすきバサミを入れてしまい、穴が開いてしまうという失敗の原因となりますので要注意です。

★スライドカット

この技術で髪に束感を出します。チョップカットでは出せない先細の束感や、すきバサミでは出せない重めの束感が出せます。ハサミを開いて髪の中間、又は根本を細かく開閉しながら毛先の方に切り進んでいきます。これも少し難しいので飛ばしてもらっても構いませんが、これができるとちょっとオシャレなヘアースタイルを作っている気分になれます。

知識その3:髪の毛を切る時、ウェットの状態(ウェットカット)とドライの状態(ドライカット)の違い

カットの際、ウェットの状態がいいのか、ドライの状態がいいのか、わかりますか?これは髪質や、作り出すヘアスタイルによって変わりますので、どちらがいいとも言えないのです。ではこの2つの状態で切ることの、メリット、デメリットを説明していきましょう!

★ウェットカットのメリット、デメリット

○ウェットカットのメリットは、髪が濡れているとキレイに真っ直ぐ切りやすいということと、髪が傷みにくいという点です。濡れた髪は全体的に1つにまとまりやすくクセも出にくいので、きっちりと切るにはドライよりも断然ウェットです。重めで直線的なラインを作りたい時や、ベースカット(長さや形を決めるカット)に最適です。傷みにくいという点も特に女性は重要ですね。

○ウェットカットのデメリットは、ヘアスタイルの仕上がりをイメージしにくいという点です。乾いたら前髪も上がってしまいますし、思っていたよりも短くなっていたりして、最後に「あれ!?」ということもあります。

★ドライカットのメリット、デメリット

○ドライカットのメリットは、ウェットとは逆に出来上がりのイメージがしやすいところです。自然に乾かして、出る髪のクセに対応して切ることができますし、セニングカット(すきバサミ)で毛量を減らした時、どれくらい減ったか一目瞭然です。前髪のギザギザ感を出す時も、ドライのほうが適していると思います。

○ドライカットのデメリットは、ウェットに比べると傷みやすいということです。乾いている髪の毛というのは、濡れている時よりも硬くなっていて、ハサミとの摩擦が生じやすいのです。髪のダメージを気にする方は、最後の毛量調整や質感調整の時のみ、ドライカットするのがオススメです。

こういったウエットカット、ドライカットの特徴からベースカット(長さや形を決めるカット)はウェットカット、最後の仕上げである毛量調整、スライドカットなどで出す質感調整は、ドライカットを使うのがオススメです。

技術編

さて、ここからは技術編に入ります。カットで使う道具は主に、ハサミ、コーム(くし)、ダッカールいうヘアクリップ、この3つが主です。この3つを使いこなしてカットが出来ると言えます。それではこれらのカットアイテムの持ち方、使い方をご紹介しますね。

技術その1:ハサミの持ち方、使い方


↑上の画像をご覧ください。ハサミの2つの穴には薬指と親指を入れます。小指かけが付いているハサミであれば、しっかりここに小指をかけてます。ここにグッと力を入れてハサミを開閉するとハサミが安定します。ちなみに親指を入れた方の刃を動刃、薬指の方の刃を静刃と呼び、基本的には親指(動刃)だけ動かして開閉します。家でカットするくらいであれば、出来なくても大丈夫です。すきバサミも同じ持ち方です。

技術その2:コーム(櫛)の持ち方、使い方


コーム(櫛)の持ち方は上の画像を参考にしてください。親指と人差し指でつまみ、中指と薬指は人差し指側、小指は親指側で固定します。この持ち方が安定します。髪をとく時は手首を使ってとかしつけます。コーム(櫛)で髪をときつける事を、コーミングといいます。髪を切る時に水スプレーで濡らしてクセ直しする場合、しっかり櫛でコーミングしましょう。

さてコームの使い方ですが 、カットは髪を縦、横、または斜めに引き出してカットしますが、その髪を引き出すのに必要なのがコームです。コームで自在に縦、横、斜めに髪を引き出せれば、より正確なカットができるのです。縦、横、または斜めに引き出すためにコームで毛束を分け取る事をスライスといいます。縦に髪の毛を引き出して髪を切るとき、「縦スライスで切る」という表現で使います。横、斜めも同様です。


↑縦スライス


↑横スライス


↑斜めスライス

スライスを取る方法

コームの端っこを使って縦にスライスを取る場合なら縦に地肌に沿わせて上から下に向かってコームの端っこだけで分けます。分け取った左側の部分は左手で持ちます。

このラインに合わせて髪の根元からコームを入れて引き出します。斜めスライスもこの方法で引き出せます。ただ横スライスの場合だけ、上の毛が落ちてきますので、ダッカール(ヘアクリップ)を使って止めておきます。この3つのスライスが出来れば、様々なヘアースタイルのカットに対応できます。なんとなくでもいいので出来るようにしておくと良いですね。

技術その3:ダッカール(ヘアクリップ)の使い方と必要性。

ダッカールはヘアースタイルを作る際、髪を切りやすくするために使うアイテムです。髪を部分ごとに分けておくことをブロッキング、又はセクショニングといいますが、その時ダッカールで分けたり止めたりします。使い方によってはとても便利なアイテムです。

↑まず持ち方は こうです。
人差し指と親指で持ちます。ちなみにダッカールの名前はダックカール、いわゆるあひるのクチバシから来ているそうです。分ける時はダッカールを開き、人差し指の方の下クチバシを地肌に沿うように取りたいラインを取ります。地肌に軽く触れている感覚で取るのがコツです。あと水平に取るとか、頭の右サイドと左サイドを取り分けた時、対称にするのが難しいので、少し練習がいるかもしれませんね。

ダッカールで両サイドを取り分けた画像です。止め方によっては痛いと感じる事もあるのでゆっくり優しく挟んであげてください。

セルフカットに使う便利なアイテムも掲載していますので「セルフカット便利グッズ」もご覧ください。

最後に・・・・
ダッカールで切りやすい状況を作り出し、コームで思った角度に引き出し、ハサミで切る・・・・実はカットで重要なのは、ハサミよりもダッカールで取るスライスだったり、コームで引き出す角度や長さだったりします。ハサミは最後に切るだけ、ということなんです。

色々なヘアースタイルの切り方ですごく役に立ちますので是非、参考にしていただけたらと思います。もちろん完璧にできなくても全然構いません。大体でいいんですよ!

それではここまで読んでいただいて、ありがとうございました。他のページで紹介する「自分で子供の髪を切る方法」では、実践的な子供のカットの仕方を掲載していますので、ぜひご覧ください。
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