グラデーションとは。
グラデーションとは、英語では「段階、ぼかし」といった意味で、段階的に少しづつ変化していく様を指します。髪型におけるグラデーションカットとは、狭い幅の段差をつけたカット方法のことです。
サイドの髪の毛を指で掴み、まっすぐ床に平行に引き出したとき、上部の髪の毛が長く、下部の髪の毛が短くなるようにカットすると、髪を下に降ろした時に幅の狭い段差ができます。
ボブスタイルなどは、主にグラデーションカットが使われています。グラデーションカットは、毛先に大きな段差がつかないので、髪に厚みを持たせ、丸みとボリュームのあるヘアスタイルに仕上がります。
グラデーションカットはレイヤーカットなどと比べると、より髪に丸みがあり、優しく女性的な印象を与えます。毛先を全て揃えたワンレングスカットと比べても、丸みを出すことができるので、角ばった印象が無くなります。
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かっこいいグラデーションの髪型を作るには。
グラデーションスタイルで重め?ふんわり?といってもアバウトすぎて、どの様な形、髪型にしていいのか分からないと思います。なのでまずは明確にこんな髪型にしたいというイメージを持ちましょう。
スタイルブックや雑誌などを見てもいいと思います。インターネットなどでも今は簡単にヘアスタイルを探すことができますね。好きな芸能人だったり、かっこいい俳優など、もしくは漫画のキャラクターを参考にする人もいるかもしれません。学校のお友達や部活動の先輩などでもいいでしょう。
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自分のやりたいグラデーションスタイルが見つかったらその写真やスタイルブックを横に置き参考にしながらカットしていきましょう。
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サイドをカットする前にまず前髪をブロッキングをしましょう。
ダッカールやピンが無ければゴムなどでも良いです。フロント部分とサイド部分の境目をしっかりと分けましょう。
このブロッキング作業をしないと前髪の大事な部分を切ってしまい、おでこが広く見えたり、前髪が短くかくなりすぎたりというような失敗に繋がりますので、危険を回避するために前髪のブロッキング作業は必ずしましょう。
こんな感じに前髪は分けとります。
①クセをとり、ドライカット
セルフカットをするときは、濡れている髪の毛をカットするより、乾いた髪の毛をカットするほうが仕上がりの髪型がイメージしやすいので、スプレイヤーなどで髪の毛の癖をとり、ドライヤーで乾かしてからカットしましょう。
髪の毛の癖とる注意点は、水スプレーなどで髪の毛の表面を湿らすだけでなく、根元からしっかりと濡らします。以外と癖がとれていると思っていても案外取れていない場合があり、変な歪みや浮き上がりが残る場合があります。セルフカットをする前には、シャンプーをすると尚、良いです。
しっかりと髪を濡らして癖を取ったらドライヤーで乾かします。乾かすときは変に逆立てたりせず、つむじに対して放射線状、自分の自然な生え癖のまま乾かします。
クセ毛の方で普段、ヘアアイロンなどを使う方は、普段どうりヘアアイロンでクセ毛を伸ばしてセットしてからカットしても良いです。
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②グラデーションを入れる。
はじめにベース(形)作りをしていきます。ベースを作る時は、利き手と反対の手をクシがわりにします。利き手には、ハサミを持ちます。
指5本全部を使い、髪を下からすくい上げるようにつかみます。そして、指から出てきた髪、もしくは指の内側にハサミを入れて切っていきます。指から出た外側の髪を切るか、指ではさんだ内側の髪を切るかは、やりやすいほうで構いません。
この時、大事なのが髪の毛を持った指の角度です。頭皮に対して平行まっすぐ引き出した時、上部は長く下部は短くなるよくに引き出しましょう。
この引き出し角度がグラデーションです。下部より上部を長くすればするほど、ベースは重く仕上がり、上部を短くすると、軽いグラデーションになります。
上部と下部が同じになるように引き出すと、セームレイヤーの形になります。束感が出るような軽い感じになります。上部より下部が長くなるとハイレイヤーになります。束感やシャギー感がさらに出て、より軽い印象になります。
角度が決まればさっそく切っていきましょう。
長さをばっさりとカットする方は普通のハサミでカットしましょう。そこまでカットしない方、整えるだけでという方は、梳きバサミでカットをしても良いです。梳きバサミでカットする方が毛先のブラント(ぱっつん)感が出にくいです。
はじめに見えやすい前の方から切っていきます。もみあげ〜こめかみ付近ですね。
下から指で髪の毛をすくい取り、グラデーションの角度に引っ張ります。
指で持った髪の外側、もしくは内側をカットしていきます。髪質や毛量で切りやすさが変わるので切りやすい方で良いです。
梳きバサミでグラデーションの角度にカットします。梳きバサミの場合、1回では切りきれないので、同じ作業を2,3回繰り返します。すると少しづつ形が見えてくると思います。
形ができたら、少し後ろに移動し耳の上をカットしていきます。最初に切ったモミアゲ〜こめかみ付近の長さを目安にして、同じ長さ角度になるようにカットしていきます。
何度も指で髪をすくい上げることで良いベースカット(形)ができてきますが、少ない回数だと引き出せてない髪の毛が残って形もふぞろいになります。なので何度も指ですくい上げて引き出すことがベースカットのコツです。
逆サイドも同じようにグラデーションの角度でカット。
反対側を切る時の注意点は、左右が同じ長さ、角度になるように確認しながらカットしていくことです。最初に切った側よりも気持ち長目に切って少しずつ長さを合わせていくように切ると失敗が少ないと思います。
バリカンでカットする方法。
上級者向けですが「バリカン」でカットする方法もあります。バリカンのメリットは一発でカットができるので早いです。デメリットは失敗するとベッコリと髪の毛が無くなります。
それを踏まえた上で説明するとハサミの時と同じように利き手にバリカンを持ち、反対の手でグラデーションの角度を作り、指から外側に出た髪を滑らすように下から上へとバリカンを入れていきます。
すると・・・どうでしょう。梳きバサミでは何度も開閉し、時間をかけていたのが一発でキレイなグラデーションが描けることでしょう。
顔まわりと耳まわりを整えてカットしていきます。
耳まわりを整えていきます。
手ぐしで、耳にかかっている髪の毛を上から下へとまっすぐ下ろします。その時、ベースからはみ出ている長い髪の毛はありますか?切り残した長い髪は切りましょう。
顔まわりも同様に整えます。
手ぐしで、もみあげ〜こめかみ付近髪の毛を上へから下ではなく、後ろから前へ持っていきます。耳まわりと同様にベースからはみ出てくる長い髪の毛をカットしましょう。
この切り残した長い髪の毛をカットすることでスタイルにメリハリが出て理美容店に行った時と変わらない仕上がりに近づきます。
③梳きバサミで毛量調整。
グラデーションのベースカット(形)が仕上がったら次に毛量調整をしていきます。毛量調整はもちろん梳きバサミですね。しかし、梳きバサミもたくさん種類があるので自分の髪型にはどのような梳きバサミが適切か迷う方もいるかと思います。
梳きバサミは種類によって梳ける量が違います。10%や30%や50%と少しづつ梳く物もあれば、たくさん梳ける物もあります。
オススメは20%ぐらいです。少しづつ梳く方が失敗も少なく、毛先の馴染みも自然になります。てっとり早く梳きたいと言う方は30%以上の梳きバサミを使うのもありですが、梳きすぎて失敗するリスクが伴います。
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ブロッキング。
まず梳きバサミを使う前に横、3層にパネルを作りましょう。ダッカールやピンで固定するとやりやすいです。
3層に分けれたら、手前(もみあげ付近)から順に梳きを入れていきます。根元から梳きバサミを入れ、中間、毛先へと3・4回ハサミを開閉していきます。
この工程を手前から後ろ(耳裏)へと繰り返していきます。手で触り質感を確かめながら自分好みに仕上げていきましょう。あまり梳きバサミを入れすぎると髪の毛が無くなったり、ラインが入ったりするので気をつけましょう。
上画像の1番下のパネル①が終わったら、パネル②を下ろしパネル①同様に梳きバサミを根元、中間、毛先へと梳きバサミを開閉していきます。パネル③も同じですね。
逆サイドも同様にパネルを3層に分け、下から順に梳きバサミを入れていきます。仕上がったら、両手で髪を触り左右同じ長さか?重さか?同じシルエットになっているかチェックしましょう。
さぁ、どうですか?
上手くできましたか。
完成図
セルフカットに使う便利なアイテムも掲載していますので「セルフカット便利グッズ」もご覧ください。
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